開業・経営

飲食店の開業方法|小さい飲食店を開くための準備について解説

飲食店開業

自分の飲食店を開いてみたい!コロナの影響により躊躇をしている方も多いとは思いますが
コロナが落ち着いたら、開業しようと思っている方も多いのではないでしょうか?

そんな方のために今回は飲食店の開業について解説をするので是非参考にしてください。

飲食店の開業について

飲食店の開業を行う場合
小さい規模の飲食店から大きい規模の飲食店と個人によってその規模は様々になります。

飲食店開業の流れ

  • コンセプト設計・情報収集
  • 必要な資格の取得
  • 事業計画書の作成
  • 物件探し・契約
  • 必要な書類・届け出の対応
  • 外装・内装の工事
  • 設備などの購入
  • 従業員が必要な場合雇用
  • 店舗オペレーション、メニューなどの最終確認

飲食店の開業をする上でこれらのことが必要になります。
店舗開業をする方法から流れについてはこちらで紹介をします。

次に飲食店で必要となる資格や手続きを解説します

必要な資格

  • 食品衛生責任者
  • 防火管理者

飲食店を初める場合必要となる資格は、上記の2つの資格が必要となります。
調理師免許が必要と思っている方も多いかもしれませんが、必須ではありません。

食品衛生責任者について

食品衛生管理者は、飲食店以外にも食品工場等食品の管理をする事業をする際に必要なものです。

食品衛生責任者は下記の役割があります。

飲食店や販売店、食品製造施設など、営業許可施設ごとに1名置く必要のあるものです(食品衛生管理者を置く必要のある施設を除く。)。

東京都福祉保健局より

注意点として食品衛生管理者と食品衛生管理者は異なる役割をもっているため
取得する際は注意をしてください。

食品衛責任者の取得方法

食品衛生責任者の資格取得方法は、食品衛生責任者養成講習会を受講して取得することが可能となります。
講習会は1ヶ月に数回ほど定期的に行われ、各地域、都道府県で講習会が開かれているので、あなたの行きやすい場所で講習に参加をするようにしましょう。
受講するための費用としては10,000円ほどかかり、1日受講することで通常取得可能になります。

補足として
調理師や栄養士の免許を持っている方はこれらの受講をしなくても自動的に取得をすることができます。

食品衛生責任者の取得の詳しい情報はこちら

必要な書類・届け出の一覧

  • 食品営業許可申請
  • 防火管理者選任届
  • 防火対象設備使用開始届
  • 火を使用する設備等の設置届
  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書
  • 風俗営業許可申請
  • 個人事業の開廃業等届出書
  • 雇用保険の加入手続き
  • 労災保険の加入手続き
  • 社会保険の加入手続き

防火管理者について

防火管理者は飲食店を開業する際、火災などの発生したときに備えた防火管理者がいる義務がある形になります。
防火管理者の役割は下記の通りです。

防火管理者とは、多数の者が利用する建物などの「火災等による被害」を防止するため、防火管理に係る消防計画を作成し、防火管理上必要な業務(防火管理業務)を計画的に行う責任者を言います。

一般財団法人 日本防火・防災協会より

収容人員が30人以上の店舗の場合は防火管理者を選任する必要があり

・延床面積が300平米以上の場合
甲種防火管理者

・延床面積が300平米未満の場合
乙種防火管理者

防火管理者の取得方法

取得するためには、食品衛生管理者と同様に講習を受けることで取得ができます。甲種と乙種と2種類があり甲種の場合は約2日間(10時間)の講習、乙種の場合1日(5時間)ほどの講習が必要です。

補足として
消防設備点検資格者(特殊・第1種・第2種)、自衛消防業務講習修了者の資格を取得している方は免除されるため講習を受ける必要はない形になります。

必要な手続き

  • 保健所への届出
  • 消防署への届出

主な手続きとしては上記の届出の対応を行う必要があり、業種によって手続きが異なる場合があります。
もっと詳しくしりたい場合、店舗開発を得意としているサポート会社に問い合わせをするのがおすすめです。

小さい飲食店は一人でも開業が可能

小さい飲食店の場合、小さいという表現が個人によって条件は異なりますが
通常は席数10席以内の飲食店は小さい飲食店の部類に入ります。
高級なレストランの場合、1坪に1席程度する形が多いですが、小さい飲食店の場合1坪、2.5席ほどの配置にし収益を得ます。
カウンタータイプとテーブルタイプにするかで座席数も大きく変わり、来てほしいお客様のターゲットによって選ぶようにしましょう。
カウンターの場合ファミリー層向けではないので、席数を増やしカウンターのみで店を開く場合は、寿司屋やバーなど、一人で来店をするお客様が多い飲食店をイメージしてください。

小さい飲食店の大きさについて

小さい飲食店の大きさとして、前述した通り人によって定義は異なりますが10坪程度以下の広さになります。
1人で開業する場合、対応できる人数としても10人程度の人数になります。
その他にも今回開業をする上での店のコンセプトによっても変わってくるため、参考として見てください。

飲食店の開業に必要な資金

2020年度の新規開業調査によると、500万円未満の割合で開業をする割合が高く
最近はなるべく少ない資金調達でなるべく早く開業をしたいという方が多くいます。
居抜き物件等を利用することでコストを抑え、開業をすることができるということができる場合もありますが。
地域や物件によって1000万円ほどの資金が必要というケースもあります。

○ 開業費用の分布をみると、「500万円未満」の割合が43.7%と最も高く、次いで「500万~1,000万円未満」が27.3%を占める
  (図-13)。「500万円未満」の割合は、調査開始以来、最も高くなった。
○ 開業費用の平均値は989万円と調査開始以来、最も少なくなった。

「2020年度新規開業実態調査」 – 日本政策金融公庫

これらのことから1000万円ほどの資金は確保をしておくことがベストです。
例えば、開業した際の年商が2000万円と想定する場合は1,000万円の資金が必要と言われます。

補足として、月商の目標金額としては家賃の7~10倍ほどを目標にしてください。
例として家賃が30万円の場合、月商は210万円~300万円、の月商が必要という計算になります。

自己資金が足りない場合は融資をうけたり。助成金・補助金を上手く活用をするといいでしょう。

飲食店の開業に主にかかる費用

  • 物件取得費用
  • 店舗投資
  • 運転資金
  • 生活費

物件取得費用

物件取得費用とは、物件を契約するために必要な費用のことです。
費用の内訳として
・保証金
・礼金
・仲介手数料
・前家賃

これらの費用が物件取得費用としてかかります。
相場観として家賃が30万円の場合、保証金として家賃の10ヶ月分がかかり、礼金として1ヶ月分、仲介手数呂うとして家賃の1ヶ月分、前家賃として家賃一ヶ月分と日割り日数の金額がかかります。そのため家賃が30万円なら合計金額としては390万円ほど必要になることが想定されます。
この金額をなるべく安く抑え、売上をあげることができる土地に物件を取得するためにも、店舗開発を得意とするプロの仲介業者に依頼をしてすすめるようにしましょう。

店舗投資費用

店舗投資費用はそのままの意味で、契約した物件に対して投資をする金額のことをいいます。
契約してすぐに使える状態になるというケースはまれで、テナント物件の場合は店舗として使うことができない状態で取引されます。
このような場合物件の取得後は、電気やガス、水道、内装まで全て用意をする必要があり飲食店の場合厨房機器などすべて購入をする必要があります。
最近ではこれらの初期費用をなるべく抑えるために居抜き物件という、元飲食店のお店のそのままの状態を借りるという物件が人気です。

この店舗投資費用は相場金額がお店によって大きく異るため、業者の方に相談を行いながら進めていきましょう。

飲食店を0円で開業することはできない

飲食店を0円で開業できる、自己資金100万円からできるという言葉を見たことがある人もいると思います。
これらはレアなケースとなり、通常なら0円で飲食店を開業をすることはできません。
コストを抑えすぎることによる弊害も大きくあるため適切な金額で開業をしてください

飲食店の開業がおすすめな人

  • 料理が好き・自身がある人
  • 人と話すのが好き・喜ばせたい人
  • 決断力のある人
  • 経営能力が高い人

これらの条件が飲食店の経営をする上で向いている人の特徴になります

料理が好き・自身がある人

飲食店を開業する人で最も大切なマインドとして
自分の料理に絶対の自信があるということは非常に重要なポイントになります。
飲食店の経営は、食材の仕入れから、価格、新メニュー、広告など多角的に自分の店の料理と向き合い続けることになります。
お店の売上をあげるためには、多くのお客様に来ていただくことが必要となり
お客様にまた来たいお店、美味しいお店と思ってもらえるように日々料理に対して真摯に向き合うことが苦にならない人は適正が高い人といえます。

人と話すのが好き・喜ばせたい人

飲食店にもいろいろあるとは思いますが
もしあなたがお客様側として新しいお店にはいったときに、暗い接客のお店と明るい接客のお店
まったく味が同じで距離も同じならどっちのお店に行きたいと思いますか?
お客様の満足をえるためには料理が美味しい以外にも気分良く食事ができるという点も重要なポイントです。

それらの満足度をあげるためにも、人を喜ばせたい、人と話すのが好きという人が飲食店に向いている傾向があります。

決断力のある人

経営者をするうえで決断をすることは重要です。
店の経営方針やコンセプトなど他の人の意見に左右されながら運営をすると店の方向性が曖昧になり
経営が上手くいかなくなります。
意見やアドバイスをもらうことは非常に重要ですが、最後に決定をするのは経営をする一人のみの決定です。
責任をもって決断と実行をする意思が重要なポイントとなります。

経営能力が高い人

たまに、赤字経営でもお店をやりつづけるというお店でテレビで特集されていますが
経営者の場合そんなことはできません。
お店で常に利益をだすために、どうすればいいのか、自分の好み、主観ではなく
多くのユーザーが求めていることを冷静に分析する能力が必要となります

飲食店の開業に失敗しない、成功するポイント

  • 事業計画書
  • 出店エリア
  • 従業員コスト
  • 集客方法の確立

事業計画書

自己資金だけで開業をする場合、影響は大きくはありませんが
自己資金が足りず、融資が必要な場合事業計画書を提出し融資をしてもらうという対応が必要になります。
具体的な事業計画書を作成することで融資を受け取ることができ、開業にかけることができる費用が大きく変わってきます。

開業する理由から、根拠のある売上の予測を作成することがポイントとなり、また具体的な事業計画をつくることで開業後の運営もスムーズになるため、この事業計画書は適当に作らずプロと相談しながら作成をするようにしてください。

出店エリア

店舗を出店するエリアがある程度決まっている方もいるかもしれませんが
このエリアしか駄目だという思い込みは危険です。
もっと売上が上がり、初期費用も抑えることができるエリアもある可能性もあるので
ある程度出店エリアは絞りすぎないようにしましょう。
物件選定は非常に重要なポイントとなるので、開業支援のプロと相談しなが行うのもおすすめです。

従業員の雇用

一人だけで開業をしてお店を回す場合なら問題はありませんが
複数人でお店を運営する場合は従業員の雇用も柔軟に対応をするようにしましょう。
長くはたらいくれる人材がベストではありますが、タイミングによっては難しいということもあります。
条件を見直したり、育成前提の採用の切り替えなど
現在の状況に合った採用をするように柔軟に考えて運営をするようにしてください。

集客方法の確立

新規のお客さんにもきてもらえるように、集客方法の確立をすることは必須です。
またリピートをしてもらうためにサービスの改善などにも努めていきましょう。

飲食店の種類について

最後に飲食店にも種類がいくつかあるため、その種類ごとに飲食店の開業についてページごとに紹介しているので、気になる飲食店の開業があったら是非参考にしてください

  • カフェ・喫茶店の開業
  • 居酒屋の開業
  • バーの開業
  • スナックの開業
  • たこ焼き屋の開業
  • 焼肉屋の開業
  • ピザ屋の開業
  • パスタ屋の開業
  • 洋菓子店の開業
  • ケーキ屋の開業
  • ラーメン屋の開業
  • 立ち飲み屋の開業
  • おにぎり屋の開業
  • おでん屋の開業
  • たい 焼きの開業
  • お好み焼き屋の開業

などなど、上記のように飲食店といっても多くの種類があります。
その飲食店によって原価もお客様の特徴も大きく異なってくるため、いろんな可能性を検討しながら出店計画を立ててるようにしてください。

まとめ

いかがでしたか?
今回は飲食店の開業をしたい方に向けて
流れから必要なもの、経営するうえでの考え方について紹介をさせていただきました。
飲食店を開業をする中で重要なコンセプトづくりや事業計画などは自分ひとりのちからで行うよりプロの力を借りて実行をするのが成功への近道になります。
これらを頭にいれたうえでプロと相談をしながら開業準備を進めて行きましょう。